Vol.02
森の中の日帰り温泉 湯〜とぴあ黄金泉

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Vol.02
森の中の日帰り温泉
湯〜とぴあ黄金泉

今回紹介するのは、お湯の種類も豊富でリピーターも多い、湯〜とぴあ黄金泉です。
大きな露天風呂が人気で、お湯を薪で温めている自然にも優しい温泉です。

湯〜とぴあ黄金泉が愛されるワケ

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今回紹介するのは、岡山県北部に位置する西粟倉村のあわくら温泉 湯〜とぴあ黄金泉です。あわくら温泉は、鎌倉時代に傷ついたタヌキが山に帰り数日後に元気に走っている姿をみた狩人が不思議に思い、後をつけるとタヌキが温泉に入り傷を癒している姿を発見した事が、温泉の由来されています。
そのため、黄金泉の入口には大きな信楽焼のタヌキがお出迎え、館内の各所に愛嬌のあるタヌキが置かれています。
そして『黄金泉』の名の由来は、当時何もなかった村の中で、温泉が村の宝(黄金)とされたところから名付けられたそうです。ラジウム泉で泉質もよく、長年地域の皆さんや温泉を楽しむ方々に愛されている黄金泉を是非皆さんに知って頂き、利用いただければ嬉しいです。
この記事では、黄金泉の紹介だけでなく、そのお湯が森からの恵みで温められている背景もお伝えします。

湯〜とぴあ黄金泉(以下:黄金泉)は、西粟倉村にある温浴施設の1つです。 西粟倉村を南北に通るメインの道、国道373号線を鳥取方面に向かうと、黄金泉の看板が見えます。 その看板に従って左折ししばらく進むと、黄金泉に到着します。

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黄金泉は1990年にオープンした施設です。 オープンから30年間、豊富な湯殿を揃えて多くの方々を温めてきた中国地方随一のラジウム温泉が楽しめる、日帰り温浴施設です。

黄金泉のご案内は、黄金泉を管理運営する株式会社あわくらグリーンリゾートの取締役社長室室長 山本真樹さんにお願いしました。

「ここは古めかしいのは否めないけど、カーペットを変えたり、風呂桶を変えたり、カランを変えたり、本当に少しずつですが手入れをしています。そして日々の掃除が維持にとって重要だと考えているので、それは徹底しています。」

確かに黄金泉はどこか懐かしい雰囲気も漂う施設ですが、丁寧に気を配られていることもわかる施設です。 そういう丁寧さもあり、黄金泉は西粟倉や近隣地域の方にとって馴染みのある場所でずっと愛されてきています。

湯〜とぴあ黄金泉の施設について

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黄金泉の施設について紹介しましょう。 まず、なんと言ってもお風呂ですね。 女湯、男湯(毎週入れ替わります)で合計7つの湯殿を備えたお風呂が疲れを取り癒やしてくれます。 大きな窓ガラスに面して広々とした白湯、季節に合わせた薬湯、バイブロ、ジェットバス。どの浴室も手足を伸ばして入れる大きな湯船です。

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そして特におすすめしたいお風呂の特長が2つあります。 1つめは塩谷川に面した露天風呂です。 この露天風呂は、塩谷川に面しているので、初夏はホタルが見れ、夏はカジカガエルの声が聞こえ、秋は紅葉を楽しみ、冬は雪景色も眺めながら入れます。開放的な露天風呂で自然と温泉どちらにも溶け込んだような一体感は、黄金泉でしか味わえない贅沢な時間です。

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女湯男湯どちらにも露天風呂はありますが、一方の露天風呂(毎週男湯と女湯は入れ替わります)には、お湯に入りながら寝そべることのできる寝湯(泡風呂寝湯)があり、ここにゆったりともたれかかりながら景色を眺めることも出来ます。寝湯は西粟倉のヒノキを使った気持ちのいいものです。

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そしてもう1つのおすすめはサウナです。 サウナは2019年に西粟倉産のヒノキ材を使ってリニューアルしました。 ここは山本さんもお気に入りでご自身のリラックスする空間でもあるそうです。

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「木材が変形しないように、しっかりと乾燥させたんです。うん、ええ感じになりました」 と山本さんも満足そうにサウナを眺めていました。

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サウナとセットの水風呂は、愛嬌たっぷりのたぬきの水釜風呂です。
お湯は全て弱放射能冷鉱泉(ラジウム温泉)です。効能としては、リウマチや高血圧、貧血、神経痛、冷え性、皮膚病、胆石症、痛風などに効果があるとされているお湯で、サラサラとした肌触りにいつまでもポカポカと体が暖まるのが特長です。

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そして、お風呂上がりにはのんびりとくつろげるロビー、絵本や漫画のコーナー、個室休憩所(有料 1時間200円※予約できます)大広間休憩所(無料)があります。

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お風呂上がりには瓶で飲む牛乳がとっても美味しいです
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有料の個室休憩所
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無料の大広間休憩所
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山本さんは、黄金泉の利用価値をお風呂+何かで上げていきたいと言われています。
「村には年齢層の比率でいうと高齢者の方が多いですけど、移住してきた若者層の方々の仕事以外の時間をどう楽しんでもらうかもテーマだと思っています。今回の入り放題チケットはそういう方にも使って欲しいですね。」
近隣の食事処や、あわくらグリーンリゾートが運営するあわくらんどや旬の里のケータリングの連携もしていきたいとのことでした。

お湯を温めている薪ボイラの存在

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黄金泉の、森からの繋がりについてお伝えします。 もちろん湧き出る豊かなラジウム泉も森の恩恵の1つですが、実はそのラジウム泉は冷泉なので、加温しなければいけません。 この加温の為に使っている燃料は2015年2月から、森から出た間伐材を使っています。この間伐材が毎日薪ボイラに焚べられて、黄金泉のお風呂は温められているのです。

この薪ボイラを管理運営しているのが、株式会社sonraku(以下:sonraku)。 sonrakuのバイオマス熱供給事業のマネージャーをしている半田守さんにもお話を聞きました。

「sonraku のバイオマス熱供給事業では、実は村で初めて導入したのは黄金泉でした。 今は黄金泉の2台の薪ボイラをはじめ、村内の計3施設、合計5台の薪ボイラ運用をされています。」

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薪になるのは西粟倉ではC材と呼ばれる、建築材(A材)にもなれず、合板材(B材)にもなれなかった曲がりがキツイ材や細い木材です。

これを切断し、割り、乾燥させ、ラックに詰め込み運搬し、ボイラに焚べています。

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しかし、この薪が焚べられる行程を一文で言ってしまうことは簡単ですが、そう簡単ではないのです。
まずその量は膨大です。 sonrakuが運営する3施設、5台の薪ボイラでの年間の薪使用量は約1,200?で、これは村の山から出てくる木材の量7,800?の約15%を占める量です。 この膨大な量を扱い、ひとつひとつ割る作業は途方も無いように感じます。

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そしてその膨大な量に加えて、1つ1つの工程は試行錯誤の連続だった、今尚その最中だと半田さんは言います。

「特に乾燥行程では、試行錯誤を繰り返しています。約半年はかかる乾燥ですが、どうしたら乾きやすいか、そしてその乾かした木材をどうしたら運搬しやすいか日々考えてやってみています」

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薪はしっかり乾燥していないと燃えません。
今株式会社sonrakuが所有している薪を運搬するラックの数は200。 年間1200?を消費するとなると、1ラック1?搭載できるので単純に累計1200ラック必要です。これを200ラックでやりくりするために、作業員の方々と議論や実践を繰り返してきた半田さん。

一番楽なのは、割って薪にしたものをそのままラックに積み乾燥させることですが、ラック数の上限としても、場所としてもそうは行かないので、まず原木の状態で乾燥、そして割ってからラックに積まずに乾燥、そしてラックに積み替えての乾燥と3段階あります。

このラックに積まずに乾燥の段階も以前は井桁積みというやり方をしていたそうですが、視察先で見つけたバンドリングという手法での結束方法と、結束したままの乾燥方法を知り、そのバンドリングの道具も自分たちで手作りされました。
その半円状のバンドリングの道具は、視察先で知ったものよりとても安く出来たそうです。

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バンドリングした木材
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バンドリングするために制作した機械
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「作業員の皆さんと視察に行って一緒に見て、どうしたらいいとか話しながら低コストで出来たこと、ちょっと自慢なんです」 と嬉しそうに教えていただきました。

乾燥の3段階を終えた薪たちは毎朝、黄金泉の隣のボイラ横の倉庫に運搬されます。

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そして着火し、定期的な補充が毎日繰り返されています。

「冬場の着火として灯油はまだ少し使うことはありますが、ほとんど薪ボイラが燃料として機能しています。」

薪ボイラを使うと費用面での利点もあると言います。
黄金泉が灯油を使っていた2015年当時は灯油代で1,097万円。それに対して2018年薪ボイラ熱代およびその他費用の合計は1,002 万円なので,年間約95 万円削減した計算になるそうです。

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しかし、薪ボイラ運用はまだまだ効率を上げていく努力は続けていかれるそうです。

「しっかりとバイオマス熱供給事業を回して、バイオマスの可能性も広げていきたいです。」

村のバイオマス事業の最初の挑戦の場所であり、sonrakuや半田さんにとって今尚挑戦を続ける舞台の1つという側面も持つ黄金泉。 半田さんのお話を聞くと、山本さんも色んな可能性を楽しそうにお話されていたことも重なります。 黄金線は懐かしい面影は持ちつつも、挑戦しながら、どんどんと面白くなる姿が見えるようです。

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今回の「定額入り放題チケット」も黄金泉が面白くなる挑戦の1つだと思います。
お客様を暖かく迎えることは不変的ですが、これからの進化も楽しみです。

是非、チケットを利用し黄金泉の時間を生活の一部にしてください。
そして、黄金泉もっとこんなふうに活用したい!ということがあれば是非教えて下さい。

記事で紹介したチケットは以下から購入いただけます。